「もう準備できた」や「もう行くね」など、日本語にすると同じ「もう」でも韓国語になると状況によって表現が変わってきます。
【이제(イジェ)】
"이제"は「今」というニュアンスを強く含んだ「もう」を表す言葉です。
@이제 술 안 먹어요.
(イジェ スル アン モゴヨ)
(もうお酒は飲みません。)
A이제 한국 생활에 익숙해졌어요.
(イジェ ハングク セファレ イクスケジョッソヨ)
(もう韓国の生活に慣れました。)
『これから/もう今は』に置き換えられる場合も"이제"を使います。
@は「これから」、Aは「もう今は」に置き換えてもおかしくないですよね。
ただ、"韓国の生活に慣れた"=韓国で育ったわけではないということになります。
同じように「慣れた」を使った文章でも、生まれた時から韓国に住んでいて、
『(昔から知っている)あの公園がなくなったことにはもう慣れた。』
などという場合は이제を使うことができないので注意してください。
【그만(クマン)】
こちらは「もうそろそろ」に置き換えられる場合に使われることが多くなります。
저는 괜찮으니까 그만 잊어 주세요.
(チョヌン ケンチャヌニッカ クマン イジョ ジュセヨ)
(私は大丈夫ですからもう忘れてください。)
그만 먹자.
(クマン モッチャ)
(もう食べましょう。)
では、"이제"と"그만"を比べるとどのような違いがあるのでしょうか。
@이제 갈게요.
(イジェ カルケヨ)
(もう行きます。)
A그만 갈게요.
(クマン カルケヨ)
(もう行きます。)
@はこれからどこかに行こうとしている状況で使い、
日本語でいうと「これから向かいます」に近い表現といえるでしょう。
Aは聞き手と何かをしている時にそれを終わらせてどこかに行こうとしている状況で使います。
街で友人や知り合いに会ったら、声をかけたり少し話をしたりしますよね?
そんな時に「(そろそろ仕事に行かないといけないので)そろそろ失礼します」的な感じで使われるのがAの"그만"です。
【벌써(ポルッソ)】
驚いた時や予想外のことが起きた時に使われる表現。
벌써 일년이 지났다니.
(ポルッソ イリョニ チナッタニ)
(もう一年が過ぎたなんて。)
벌써 가요?
(ポルッソ カヨ?)
(もう行くんですか?)
벌써 그 소식을 들었어?
(ポルッソ ク ソシグル トゥロッソ?)
(もうその知らせを聞いたの?)
【이미(イミ)】
「既に」と訳すこともでき、既に過ぎたことを表す場合に使います。
그 영화는 이미 봤어요.
(ク ヨンファヌン イミ パッソヨ)
(その映画はもう見ましたよ。)
그 사람이 이사간 거 이미 알아요.
(ク サラミ イサガン ゴ イミ アラヨ)
(その人が引っ越したことはもう知ってます。)
"벌써"と"이미"は過去に対することで使われることが多いといった特徴があり、
未来に関することには使えない場合がほとんど。
この二つは結構違いがはっきりしているので分かりやすいですね。
ではここで"이제"と"이미"を比べてみたいと思います。
@이제 준비 됐어요.
(イジェ ジュンビ デッソヨ)
(もう準備できました。)
A이미 준지 됐어요.
(イミ ジュンビ デッソヨ)
(もう準備できました。)
@は"今"まさに準備ができた時。
例えば家族や友人とどこかに出かける予定があって
「もう準備できたから早く行こう!」のような状況で使うことができます。
Aはずっと準備してきているというニュアンスも含んだ表現。
大げさに言うと「覚悟できた」的な深い意味にもなりますね。
また、中には特殊なケースもあり、
좀 더 먹고 싶어요.
(チョン ト モッコ シッポヨ)
(もうちょっと食べたいです。)
하나 더 궁금하는 것이 있습니다.
(ハナ ト クングマヌン ゴシ イッスムニダ)
(もう一つ気になることがあります。)
のように「もっと」を表す「더(ト)」が"もう"と訳されることもあります。
このように変化するものもあるので是非覚えておいてくださいね。
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