韓国語の助動詞は似たような表現が多いため混乱しやすくなっています。
中でも特にややこしいのが「놓다(ノッタ)」と「두다(ドゥダ)」。
これらはどちらも『〜おく』という意味を表すのですが、それぞれ微妙な違いがあるんです。
ではまず「準備しておいてください。」という二つの例文を見比べてみましょう。
@준비 해 놓아 주세요.
(ジュンビ ヘ ノア ジュセヨ)
A준비 해 두세요.
(ジュンビヘ ドゥセヨ)
この二つの違いは準備しておく期間の長さにあります。
どちらも日本語にすると同じ言葉になりますが、@よりもAのほうが準備期間が長くなるんです。
例えば、『クッキー作りに使う卵も用意しておいてください。』など近い未来のための準備なら@、
『老後のために準備しておく。』という文章なら長い将来を見据えた準備なのでAを使わなければいけません。
ちなみに、「놓다(ノッタ)」は料理作りの場面でも頻繁に使われており、韓国のサイトでレシピなどを調べているとよく出てくる表現なので、本場の韓国料理を自宅で楽しみたいという方は覚えておくと便利ですよ。
他にもこのような使い分けが必要な助動詞として、「〜して行く」を表す
『아/어 가다』と『고 가다』が挙げられます。
こちらもそれぞれニュアンスが異なっているので注意が必要ですね。
@나이를 먹어 간다.
(ナイル モゴ カンダ)
(年を食って(取って)いく)
A아침 밥을 먹고 학교에 간다.
(アチム パブル モッコ ハッキョエ カンダ)
(朝ごはんを食べて学校に行く。)
どちらも「먹다(モッタ)=食べる」が原形になっていますが、
@は自然の流れでそうなっていくという変化を表し、
Aは本当にどこかへ行く場合や、「〜してから」のように"から"を加えるとしっくりくる場合に使う、といった特徴があります。
また、これの「오다(オダ)=来る」バージョンもあるのでついでに覚えておきましょう。
좋은 냄새가 풍겨져 온다.
(チョウン ネムセガ プンギョジョ オンダ)
(良い匂いが漂ってくる。)
오늘은 화장을 하고 왔다.
(オヌルン ファジャングル ハゴ ワッタ)
(今日は化粧をしてきた。)
そしてもう一つ、"가다"と"오다"の入ったフレーズがあります。
『〜러 가다/오다(〜ロ カダ/オダ)』
これは『〜しに行く/〜しに来る』という意味を持つ言葉で、
새로운 장난감을 사러 가요.
(セロウン チャンナンガムル サロ カヨ)
(新しいおもちゃを買いに行きます。)
아기 호랑이 보러 오세요.
(アギ ホランギ ポロ オセヨ)
(赤ちゃんライオン見に来てください。)
こんな風に使うことができます。
パッチムがある場合は"으"が加わって・・・
책을 찾으러 가다.
(チェグル チャジュロ カダ)
(本を探しに行く。)
のように「으러 가다/오다」になるので気をつけてくださいね。
これだけでも十分ややこしいですが、助動詞はまだあります。
使用頻度の高いものをいくつか集めてみたので、例文を参考にしながら少しずつ覚えていきましょう。
■아/어 대다(アオ テダ)=〜しまくる
과자를 먹어 댄다.
(クァジャルモゴテンダ)
(お菓子を食べまくる。)
■버리다(ボリダ)=〜してしまう
첫눈에 반해 버렸어요.
(チョッヌネ バネ ボリョッソヨ)
(一目惚れしてしまいました。)
다이어트중인데 많이 먹어버렸어요.
(タイオトゥジュンギンデ マニ モゴボリョッソヨ)
(ダイエット中なのにたくさん食べてしまいました。)
■ㅂ시다(プシダ)=〜しましょう
실패 해도 괜찮으니까 한번 해봅시다.
(シルぺ ヘド ケンチャヌニッカ ハンボン ヘボプシダ)
(失敗しても大丈夫ですから一度やってみましょう。)
■〜죠(〜ジョ)=〜でしょう
진실을 알고 있죠?
(チンシルル アルゴ イッチョ)
(真実を知っているでしょう?)
以上が代表的な助動詞です。
これらを使いこなすのは韓国語の勉強に慣れてきた人でも難しく、レベルも非常に高いと言えるでしょう。
コツを掴むまでは混同しやすく時間もかかりますが、諦めずに頑張ってくださいね!
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